動機
今年は今のところ順調にブルベを走れている。
今年の残り目標ブルベはいくつかあるが、そのうち1000kmは宿泊を避けて通ることはできなさそう。実は今までのブルベで宿泊をしたことがなく、宿泊をまたいだロングライドの経験をしておきたい。
そんなことを思っていたところ、オキドキライドで近江八幡発の鈴鹿山脈往復ライドプランが上がった。
近江八幡といえば琵琶湖沿いの町。琵琶湖といえば今年DNSとなったフレッシュのスタート地点で、チームのまんきぃさんが紹介&予約してくださっていた北近江リゾートへ宿泊しそこねていたことも頭の片隅に残っていた。
ちょうど2つの案件を片付けられるということもあって、一日目を自宅から北近江リゾートまでのロングライドをして、そこで一泊。二日目は北近江リゾートから近江八幡まで自走しオキドキライドへ参加するプランを決行することにした。
プラン
一日目の走行プラン。
目的地はいくつかあって、亀岡盆地東側をどこかから上ることにしたが、全行程が230kmと長すぎるので最短ルートだと思われる紅葉峠を選択。その後桂川を遡上し花脊峠を見物しにいく。琵琶湖西の安曇川沿いの若狭街道も走ってみたい。一日目の締めには、通常のビワイチでは通行できない奥琵琶湖パークウェイを上りたい。
ということで詰め込んだら累積標高がとんでもないことに・・・ルートを作ってからげんなりしたが、他に自走で走りたい道がないので踏ん張ってこのコースを走る。
宿泊地はフレッシュDNSで泊まり損ねた北近江リゾートへ。
二日目プラン(予想)。
口伝で聞いたルートを引くとこんな感じになった。
メインディッシュは、石榑峠と五僧峠だ。
一日目 神戸~琵琶湖
自宅発を4時に考えていたが、3時起床すると眠くてたまらなかったので一時間寝なおして5時発へ変更し出発。外はまだ涼しい。
三田まで快調に進む。

途中道の駅いながわで休憩して名もなき川沿いの道を走る。

能勢の坂井峠なる切通を越える。

清正公前を通過して、ひいらぎ峠。吉野たわともいうらしい。その手前の吉野の集落の地形は面白い小さな盆地だった。

この先から京都府亀岡市へ。

下りきって本梅へ。この辺りは開けている。

以前走ったブルベでは強風向かい風で参ったが、今回は普通だった。
少し先のコンビニで休憩して、亀岡盆地へ入る。
ここで桂川(大堰川)を渡る。

写真では盆地感が分かりにくいが、平地は広く小高い小山がいくつもポンポンと立っている。

盆地の端には高い山がそびえている。

天気は曇が広がっていて暑すぎず助かる。

今回一つ目の目的地、紅葉峠登り口に到着。
亀岡盆地から東側へ抜ける道は、谷筋が3本、峠道が一本。山が急峻なのか道は少ない。

道の状況は特段変わった感じもなく、木に覆われていて涼しく登ることができた。

紅葉峠の展望台から亀岡盆地を。

太古にはこの亀岡盆地は湖であったと伝承が残っているらしい。水の排出口は保津峡だけでそこが詰まれば湖か。

亀岡盆地の東側、八木町神吉の田園風景。

この風景は以前のブルベ(夜間)で走った見覚えがある。

暑いはずだが、たまたま木陰が続いていて夏日なのに涼しい。

天気は最高である。

再び桂川へ。

割と涼しい29℃の夏。

この辺りでEqualコントロールレバーの変速の不調が始まった。リアメカ変速がうまくいかない。
予定していたファミリーマート 京北周山町店で休憩する。
なぜだかUFOが無性に食べたくなっていたので欲求通り+アイスカフェラテを。

ここのファミリーマートはテーブル椅子が設置されていて居心地よい。ただ喫煙場所が近いのが玉に瑕。
コントロールレバーの調整をしてみると、症状が悪化してしまい変速ができなくなってしまった。小一時間調整に格闘していると、不調ながらも変速するコツがわかりライド継続。ホッとした。
桂川を遡上し、初めての花脊峠を目指す。
途中から気温が32℃をさす。うーん暑い。

ゆっくりぼっちら桂川沿いを走る。のどかな風景が続き気持ちが良かった。
この先の分岐でまだ行ったことのない芹生峠への道(府道361)もあるようだ、またの機会に行ってみなければ。
花脊峠手前の花脊別所町の集落は人の手がしっかり入ったとてもきれいな村だと思った。

登り勾配が続いているからだろうか、27℃なのに暑すぎる。日向と日陰で全然違う。ちょっと止まって水分補給。

ここからちゃんとした登りが始まる。
道はいたって普通。斜度が一部高いところもあるが峠北側はそんなに大したことはない。

山側を見上げると遥か上に稜線が覗く。あの稜線まで上がれば旧花脊峠に繋る道へ出るはず。今回はパス。

花脊峠へ到着。なるほどこんな感じのところだったのか。

今から行く方向は鞍馬本町方面。

登ってきた側は花脊別所町方面。

少し下ると眺望が開ける。遠くには京都市街地がうっすら。

下って登り返し。ここは以前下ったことがありきついのは知っていた・・・
短い激坂の上にある百井峠に到着。

記念撮影。

下ってすぐに百井の村がある。今日の行程的には百井川をそのまま安曇川まで下った方が最短距離なのだけれど、渡渉区間をソロで行くのはさみしいし、何かあっても困るので今回はパス。
百井村のすぐそばにある前ヶ畑峠。ここから激坂を下る。

その途中で予定通り湧き水補給。冷たくて気持ちが良い~。

そのまま下って登り返し(R367、若狭街道)で途中越へ。

途中(という村の名前)を越えて次の登り花折峠(旧道)へ、と思ったが、旧道入口を見過ごしてしまった。そのまま花折トンネルで峠越えをする。

ここから先はほぼ未走区間の安曇川沿い。走るのを楽しみにしていた。
この辺りで昔乗っていたHONDA XL250R パリダカ(の同型150cc?)に乗った若者3人が手を振ってくれた。なんとなく親近感を感じる。

安曇川と記念撮影。

写真ではわからないが、安曇川上流区間は両脇を急峻な山に挟まれている。上流区間は横脇へ逃げる道は少ないように見える。この安曇川沿いに逃げ込むと挟み撃ちにされるなぁ、と考えていた。

朽木の辺りまで下りると川と道から山が離れて田園風景が広がる。

予定通りローソン朽木市場店で休憩をとる。
ここで先ほどのバイク乗り3人組と出会って話をする。どうやら朽木温泉で宿泊するそうな・・・暑いので羨ましかったw
こちらはもう少し頑張らないといけない。
ちなみにこのローソンはトイレが使えず、向かいの道の駅のトイレを使って下さい、と書いてあった。
リスタートして琵琶湖(安曇川沿い)へは向かわず、若狭街道をもう少し進む。登り基調となり檜峠へ。調べてみるとこの先の地名は今津町途中谷というところがある。こちらにも途中、という地名があるのだな。

坂を下って保坂交差点へ。ここを左側へいくと若狭、小浜方面へ。今回は右へ進みマキノ方面へ。

高島市今津の田園風景。天気が良くて美しい。

そして非常に暑い。

予定ではこの先奥琵琶湖付近をトンネル回避して湾岸ルート(山岳含む)を走るつもりだったが、時間があやしい。
奥琵琶湖パークウェイ
通行時間8:00~18:00(ゲート17:30頃 閉門)
滋賀・琵琶湖観光情報より引用
奥琵琶湖パークウェイは、時間制限があって閉門時間には間に合いそうだけど、通行時間18:00までに脱出できるかが微妙というか多分無理だ。
海津大崎辺りでそれは諦めてトンネル経由で宿へ向かうことにする。

宿が近いと早くお風呂に入りたくて仕方が無くなる。
最後のトンネル(賤ヶ岳トンネル)は回避して、ビワイチお決まりの賤ヶ岳隧道へ上る。

暑くて暑くて昼間山の中にいた時間の方が快適だった。
真夏のサイクリングは標高400m以上が快適で良いなぁ・・・
北近江リゾートで宿泊
ともあれ本日最終目的地、北近江リゾートへ18:00すぎ到着。

敷地のわりに建物が小さく玄関がどこなのかわかりにくく少々さまよった。
とりあえずボロボロの恰好のまま受付を済ませる。
今回予約したプライベートルームでは自転車がそのまま持ち込めるというサイクリスト厚遇施設だ。
自転車は屋外からプライベートルームまで直接持ち込みができるが、実際にはスタッフの方に自転車用ドアのカギを手作業で開けてもらい、プライベートルームまで入るという流れだった。
また入館後は一時退館は基本的に無し、とのこと。
今回は1段ベッドルームが満室だったので2段ベッドルームをソロで使うことになったが、問い合わせた段階で
【1段ベッドルームが開いている場合はそちらを予約してほしい】
との返答があった。なるほど。

スタッフさん(元サイクリスト)より
【ベッド横にサイクルスタンドがあるが、サイクルスタンドの強度が不足しているかもとのことで今日は床置きで良い】
と教えて頂いた。
ベッドは、通気性の無いマットと枕、ブランケットを貸してもらえる。
枕元にはコンセントと枕灯スイッチ。スマホ充電ができた。

上段ベッド。こちらも枕元にコンセントと枕灯が配置されている。

部屋灯は1つで結構明るい。サイクルスタンドの設置もありがたい。

プライベートルーム毎にカーテンで仕切りができる。他のプライベートルームの音は若干聞こえるものの支障はない感じ。

困ったのがカーテンを閉めるとクーラーの冷風が入ってこず、プライベートルーム内が暑くなり思いのほか寝苦しかった。
その他には、入館後は一時退館は基本的に無し、とのことだったので食事は食堂(20:30まで)で摂った。それと敷地内パン屋さんの終業時間後は受付にて格安でパンを販売していたのでそれを朝食の為にゲット(したが、夜間空腹で全部食べてしまった・・・)。
コインランドリー完備で衣類はリフレッシュ。
翌朝4時発ということを事前に受付へお伝えをしておいたところ、4時からお風呂の清掃が・・・と少し困ったような反応をされたが、問題なく受けてくださった。普通ではないチェックアウト時間の場合は事前に言っておいた方が無難な模様(特に自転車はスタッフの方が手動で扉を開けないと外へ出せないので)。
2日目 木之本~オキドキライド
ということで翌朝3:30起床、4:00前に出発。
まずは宿泊地、木之本からオキドキライドスタート地点近江八幡までの53km移動。
コンビニで朝ごはんを食べて、琵琶湖沿いをひたすら走る。
彦根城をパシャリ。

だいたいこんな風景が続く。

眠くて脚が重たい。昨日の疲労が残っているのか、眠気の影響か、そんなに走れない。
といっても特にトラブルがあるわけでもなく、ひたすら2時間ちょっと走って近江八幡の吉野家で朝ごはん。

満腹になったところで近江八幡駅集合。二日目も暑いので、氷ハイドレーションを活用する。
7:30ごろ出発。
琵琶湖付近にもラウンドアバウトが。


永源寺ダム湖。今日もやはり平地より山の中の方が涼しい。

休憩ポイントの道の駅奥永源寺渓流の里。

アイスコーヒーとフランクフルトが格安(計250円!!)で売っていたので、即決購入。

肉類はありがたい~。
R421の旧道を上って行く。どんどん涼しくなる。夏は山の上に限る。最高である。

ピークに近づくと砂山で崩れた砂が道に散らばって堆積している。

ステッカー?型おにぎり421号

ピーク(石榑峠)に上がると、昔ネットで見たことがある画像と同じだった(ここに来るとは知らなかった)。

自動車はここで通行止め。この先は三重県いなべ市(ここまでは滋賀県東近江市)。県境である。

歩道ができている。

そのまま下って下側のコンクリートブロックもぱしゃり。

谷筋からは土砂が流出。

越えて振り返ると美味しそうな水が・・・
飲めますかねぇ?飲めるでしょ。

ということで味見の後グビグビ頂いた。

ちなみに水の中にカエルが棲んでいたそうな。カエル水と命名。

下りきるとまたまた暑い・・・
次は上り返してもう1つの峠を目指す。

途中までは県道139号、山際の方は時山~多賀林道へ切り替わる。

景色は山ばかり。
そして道はだんだんと激坂になって辛い。

頑張って五僧峠へ到着。

来た道

ゆく道

下りに入る。
四駆(パジェロ?)が上って行った。

権現谷、芹川の上流だが、水が無い。こんな急峻な地形で水の流れ込みがないはずはないし、これだけ水で掘れた谷があるのでなぜだろう?

山が近い。狭い谷だ。

ここでパンク発生。修理中、地元民と思われる色々とやたら詳しいおっちゃんが現れ、この辺りのことを教えて頂いた。

【ここは伏流水や】
とのことで、なるほどだから川に水が無いのか。
そして、
【もう少し下にいけば伏流水の吐き出し口がある】
とのことで、
【それは行かないとそして飲まないと】
となりリスタート。

途中教えてもらった祠、元行者窟。

谷のそばに鳥居が。教えてもらわなければ気づけない。

そして伏流水の吐出し口。巨大な岩から水が染み出している。流れ出している。
この辺り一帯が天然のクーラー。涼しくて最高である。

水を汲んで美味しくいただいている動画。
岩の大きさと涼しさに感動している動画。
その場でぐい吞み、ボトルにも汲んでおく。美味しい水だった。
彦根市街地へ出て輪行で神戸へ帰着。
まとめ
一日目は、遅起きとトラブルで奥琵琶湖パークウェイを走ることができなかったが、それ以外は順調で、特に花脊峠と若狭街道を走れたことは良かった。
二日目は、宿泊で不眠と前日の疲労が重なってそれほど走れないが600kmの時よりもだいぶマシ。石榑峠と五僧峠、そして沢の水や伏流水、高地の涼しい風で納涼できた。
今後の1000kmの宿泊については少し考えさせられた。余裕をもって投宿しても眠れなければ意味が半減。どういうプランで1000kmを走るかもう少し練らないといけない。







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