例のポンプ式シリンダー採用のフロアポンプ型携帯ポンプ、BMP-24AEZのレビュー。
入手動機
腕力の無い自分はフロアポンプ型携帯ポンプ派で、今までメインポンプとして使っているのはトピークのロードモーフ。
この度パナレーサーからフロアポンプ型・例のポンプ式シリンダー採用・携帯ポンプ(BMP-24AEZ)が発売され、購入するか気になっていたところ、くろみつさん初夏の感謝祭で当選しました。
このかわいいステッカーはサメハルさん制作のもののようで。
現在は廃盤?
製品説明
新しいシリンダーを採用し高圧を入れる際も、軽い力で入れることが可能な高圧対応ミニワンタッチポンプシリーズにゲージ付タイプ。
重量は200g、収納時の長さ260mmと小型で軽量なアルミ製のため携行性にもすぐれます。
仏式バルブの露出が約20mm以下の場合は使用できないときがあります。
注入可能な空気圧上限:約900Kpa(9bar、130psi、9kgf/㎠)
パナレーサー、製品説明より引用
1ポンピングあたりの力が少なくて済むフロアポンプ型の携帯ポンプ。
重量・サイズ的に携行性に優れている。
ペダル
フロアポンプ型なのでペダルが付いていて足を乗せてポンピングできる。
重量
実測重量200g
アタッチメント重量16g
重量は200gと自分的には許容範囲内。
もともと使用しているトピーク ロードモーフは本体重量186gなので。
サイズ
ゲージ付きホースに加えて口金が割とボリューム感があるので、見た目大きく見える。
収納サイズは、長さ26cm・幅3cm・口金も入れた幅は最大7.5cmほど。
使用時のサイズは、床面からグリップまでの長さが34.5cm。
自転車に取り付ける際に口金のサイズが影響しそうだ。
ちなみにハンドルの角度は写真のようにシリンダーに対して直角では無い。
ワンタッチ口金
ワンタッチ口金が採用されていて、対応バルブはPRESTA(仏式)とSDHRADER(米式)の2種類。
ワンタッチ口金は、片面それぞれにPRESTAとSHRADERの差し込み口があり、バルブとの固定は口金をバルブに押し込むだけでOK。
青色を出してPRESTAに差す。
赤色を出してSCHRADERに差す。
PRESTAバルブに差すと、こんな風に反対側の赤色が飛び出てくる。
差し込みはワンタッチでできる。
抜くのにはコツが必要だったので下に書く。
エアゲージ
口金の根本のエアゲージで空気圧測定ができる。
もともとは下のようにゲージ中央に赤い線があった。
現在はエアゲージの赤い線が消えてしまっている。
エアゲージの精度はあまり当てにならない印象で、20-30ポンピング毎にピコッと動く。
あくまでも目安。
自転車取り付け
付属の自転車フレーム取り付け用アタッチメントでボトルケージ横に取り付けてみた。
案外スマートな取り付け具合で良い感じ。
ペダリングの邪魔をすることもない。
口金がボトルケージ内側に入り込んでいるが、ボトルは普通に使用できる。
ポンプを左側に取り付けたから、ボトルは右側から出し入れする。
ただ、上の写真の取り付け方では問題が起こった。それは下で書く。
使用感
ポンピング
ポンピング自体は軽くて例のポンプそのものという感じがする。
自分の腕力だと例のポンプで5barほどの空気圧まで上げるのはかなりしんどかったので、例のポンプに体重を使ってポンピングができるフロアポンプ型、というのはかなりありがたい。
ペダルを使って実際にポンピングするとこういう感じになる。
体重を使えるので全身が疲労することは無い。
ポンピング回数と所要時間の比較
パナレーサーBMP-24AEZとトピークロードモーフのポンピング回数と所要時間を、空気圧5barと7barまでの2種類で比較してみた。
タイヤはパナレーサーグラベルキング26c ホイールリムは内幅15cのマビックキシリウム系。
まずは空気圧5barまでの結果。
ポンピング回数 | 所要時間 | ||
パナレーサー BMP-24AEZ | 300回 | 2分間 | |
トピーク ロードモーフ | 80回 | 1分間 |
5barまでであれば、パナレーサー BMP-24AEZ、トピークロードモーフともに疲労感はそんなに感じない。
どちらかというと早く作業が終わるロードモーフの方が好み。
次に7barまで。
ポンピング回数 | 所要時間 | ||
パナレーサー BMP-24AEZ | 450回 | 3分間 | |
トピーク ロードモーフ | 120回 | 2分半 |
7barまで上げると、終盤どちらも負荷が上がってきて、最終的にロードモーフの方が疲労感を強く感じた。所要時間は30秒ほどしか変わらない。
比較した結果、空気圧が低い場合は例のポンプ式シリンダーを使うメリットが薄れてしまうようで、単に細長いシリンダーのロードモーフの方が作業効率が良い。
空気圧を高く入れる場合は、BMP-24AEZの方が多少時間はかかっても作業が楽に感じる。個人的には7barまで上げるなら所要時間は30秒ほどしか変わらないし、疲労感が少ないBMP-24AEZの方が好き。
BMP-24AEZの1ポンピングあたりの空気充填量がもう少し多ければ、フロアポンプ型のメリットを生かしてさらに作業効率が上がりそうな気もするが。重量・体積が増えると携帯性が落ちるし、良い落としどころなのかもしれない。
火傷リスク
BMP-24AEZはポンピングを繰り返すとグリップ直下の熱せられたシリンダーに直接触れてしまうせいで、火傷の心配がある。
5barではそうでもないが7barまで上げると本当に熱くなるので、高圧ポンピングはグローブをするなど対処した方が良い。
ワンタッチ口金の使い勝手
ワンタッチ口金は初めて使用する。
ワンタッチ口金をバルブにつけ外しする方法は、製品パッケージに下のような説明書きがある。
- 取り付け:【バルブに差しこむだけ】
- 取り外し:【反対側を押すだけ】
確かに取り付けは【バルブに差しこむだけ】でできた。固定レバーが無くても良いので非常に使いやすく感じる。
が取り外しは【反対側を押すだけ】では不可能で、バルブから口金本体を引っ張りながら反対側を押せば、口金とバルブに負担をかけず取り外しができた。
Twitterで外す方法を聞いたところ、同じように外すのが難しい感じていた方がおられて、自分だけでは無いんだなぁと思った。
口金の外し方を説明書きに明示した方が良いと思う。
また、追いポンピングでワンタッチ口金を使うときは、バルブに口金を差す瞬間空気が抜けてしまうので素早く差し込まないといけない。
空気充填されたPRESTAバルブに差し込む時、飛び出たバルブコア先端をワンタッチ口金が押してしまい一瞬空気が漏れる。物おじせずそのまま深く差し込めばOK。
自転車に取り付け
自転車に取り付けはサイズ的に長さ26cmで、オルトリーブ サドルバッグ2やサドルバッグLに収納できる。
この長さは絶妙でちょうどいい収納性。
ボトルケージにアタッチメントを取り付けて使うにはボトルとの干渉に気を付ける必要がある。
下のような取り付け方だと、口金がボトルケージに内側に入っていてボトルとの干渉する可能性がある。
実際にボトルの差し入れを繰り返してみるとほとんど問題なくボトルケージ底までボトルを差し込めるが、極まれにサンドイッチになってボトルを深く差せないことがあって、ライド中にボトルを脱落させてしまったことがあった。
細かいところだが、ポンプの位置をできる下げるか、口金の向きを変えるかして、ボトルとの干渉に注意したい。
自分は、口金の向きを縦にすると走行中の音が気になり横向きにしていたが、口金とボトルとの干渉が起こってしまった。今後はできるだけポンプの位置を下げるか、サドルバッグに収納するようにしたい。
まとめ
いろいろと問題点を挙げてみたが、ポンピング自体は非常に実用性が高く、収納性携帯性も優れている良い携帯ポンプだと思う。
例のポンプでは腕力的に運用空気圧まで達するのにかなりの疲労感を味わい使用を避けていた自分としては、ようやく使える新製品に出会えたという感じがする。
今まで使っていたトピークロードモーフと全体的な性能は同程度と思うし、収納性携帯性の点でBMP-24AEZに軍配が上がり現在はメインポンプになっている。
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