Dixna レバーコラムマウントのレビュー

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自転車アイテム
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購入動機

同じDixnaのレバーハンドルマウントを1年4ヶ月程使用をしており、姉妹製品のレバーコラムマウントの使用感が気になり購入してみた。

製品説明

この製品は、シフトレバー(いわゆるダブルレバー)をシフトレバーのフレーム台座が無い自転車に取り付ける為のもの。

レバーコラムマウントの名称が指す通り、シフトレバーをコラムにマウントできる。

Dixna レバーコラムマウント
  • クランプ(本体)
  • クランプボルト
  • アジャストハンガー

の3点製品。

写真上から、アジャストハンガー、クランプボルト、クランプ(本体)

コラムスペーサーの代わりに、クランプを入れシフトレバーを取り付けて使用する。

クランプの高さは15mmなので、15mm分コラムスペーサーを外せば同じ乗車姿勢を取ることができる。

重量は全て合わせて63g。

サイズ展開は2種類

  • OS 1-1/8インチ(28.6mm)
  • STD (22.2mm)

コラムサイズに合わせて選びたい。

色はそれぞれ黒とシルバー。

私が購入したのは OSの黒。

取り付け後

愛車CAAD12へ取り付けてみた。

プロト的に取り付けてみた。

シフトレバーはSL-7700を使用。

写真を見る限り結構イケてる感じに仕上がっている。

が、ブレーキワイヤーとシフトワイヤーがもやもやとコラムやハンドルとフレームを行き来していて、あまりスッキリしているとは言えない。

この辺りは好みが分かれそう。私は結構好きだったりする。

試走

変速機の使用感

今までレバーハンドルマウントを使用し、ハンドルのフラット部にシフトレバーを取り付けて走っていた。1年4ヶ月の間これに慣れていたので、コラムに取り付けたシフトレバーにすぐには慣れることはできない。

このシステムのメリットは、自重を使ってワイヤーを引くことができること。そう感じる。

これはダウンチューブにシフトレバー台座があるクロモリフレームと同じような感覚だと思う。

ワイヤーを引く時は、レバーを手前側に引く(自重で押す)ので力は要らない。

リヤ変速だとトップ側からロー側へ変速をする際に、フロント変速だとインナーギアからアウターギアへ変速をする際に、シフトレバーを介してワイヤーを引くことになる。変速をする際に力が必要なのはワイヤーを緩める方向へ動かす時よりもワイヤーを引く時なのは明らかなのだけれど、ワイヤーを引く動作をするときに自重を使ってレバーを下方へ押す事で変速操作をすることができる。

レバーハンドルマウントでハンドルのフラット部にシフトレバーを取り付けた状態では、こうはならない。ワイヤーを引く際に、レバーを押す方向ではなく引く方向へ操作する必要があるからだ。

こういう点においては、シフトレバー本来の操作性をクロモリフレームでなくても味わうことができると言える。

ワイヤーを緩める方向へは、指先で軽くレバーを動かしてしまえば簡単に微調整までできるので、力は要らない。

レバーコラムマウントを使用することでレバーハンドルマウントを使用するよりもより快適なシフトレバーの操作性を得られる。

クロモリフレームが欲しくなるよね。

ここまでは良い点。

膝が色々と当たる

乗車してしばらく走っているとあることに気がつく。

座ってペダルを回している時は全く問題なし、なのだけれど立ち漕ぎをすると膝が当たる。

まずシフトレバーに当たる。

立ち漕ぎをする時は、インナーローで勾配のきつめの登り坂を登っている最中が多いケースなのだけれど、そんなときにリア側シフトレバーを膝が蹴り上げてしまいシフトアップが自然に起こる(ペダルが重くなる)。ペダルに結構重みをかけている状態で無理にシフトアップをしてしまうので、駆動系に無理な負担がかかってしまうだろう。場合によってはペダリングが止まってしまい落車を引き起こしてしまう可能性も考えられる。

シフトレバーを膝で蹴り上げないように膝が内側へ入らないように調整しながら立ち漕ぎをするとシフトレバーの軸部分に時々膝が当たる。立ち漕ぎするときにそこまで神経使って登坂を続けるのは困難。疲れている時にそんな余裕が無い時だってあるし。

このまま使い続ける事は難しそうなのでセッティングを見直してみることにした。

セッティングを見直す

シフトレバーをなんとか膝が当たらない位置にセッティングすることができないか検討をしてみた。

フロント側シフトレバーは調整幅に余裕があり、そこまで気にしなくても良い。

問題はリヤ側のシフトレバー。これをちょうど良い位置でセッティングできれば使い勝手が上がるのだが。

以下の写真はワイヤーを取り外してリヤ側変速レバーを撮影している。

一番始めのセッティング

これが膝がヒットするセッティング。

ワイヤーを引いた状態だとシフトレバーがトップチューブに近く、立ち漕ぎのときに膝がレバーに当たってしまう。

ワイヤーを引いた状態。トップチューブにレバーが近い。立ち漕ぎで膝が当たる。

レバーコラムマウントのアジャストハンガーで角度調整をしてみた

レバーコラムマウントのパーツ、アジャストハンガーは36度毎調整ができるようになっている。一周360度なので10箇所の選択をする余地があるということだ。

ガタガタして申し訳ないです。こんな感じで36度ずつ取り付け角度調整ができる。

手前へ36度傾けてみた

アジャストハンガーの調整機能を使って手前へ36度傾けてみた。

36度変わればレバーの位置もかなり変わる。

膝がヒットしないようなレバーの位置を探るべく、レバーを一番引いた状態を確認してみる。

下の写真がレバーを最も引いた状態。ハンドルをまっすぐにしていると問題が無いように見えるが・・・

シフトレバーを一番引いた状態。仮にこの状態で走れば膝の接触は少ないのかもしれないが・・・

ハンドルを右に切ると、シフトレバーがトップチューブに接触してしまう。つまり右に曲がれない(汗)

右のシフトレバーがフレームと接触している。これではハンドルを右に切れない。

これでは乗れない。

奥へ36度傾けてみた

次は反対側へ。奥へ36度傾けてみた。

レバーを一番緩めた状態。これは問題が無さそうだ。

レバーを一番緩めた状態。問題はなさそう。??

レバーを最も引いた状態。この位置だとまだレバーを膝で蹴ってしまいそうだ。

レバーを引いた状態。これは膝にヒットしてしまう位置だ。

さらにハンドルを右に切ったときにアウターワイヤーが干渉する。これもダメだ。

完全に無理である。

さらに奥へ36度傾けてみた

仕方がないので、更に一つ36度奥側へ傾けてみた。

すると、トップチューブとアジャストハンガーが完全に接触してしまう。これも無理だ。

完全に当たっている。

さらにさらに奥へ36度傾けてみた

あと36度奥へ傾けてみた。

一見問題ないように見えるが・・・

そうするとシフトレバーを一番緩めた状態でトップチューブにシフトレバーが干渉してしまう。

当たる。これでもダメ。

これでは使えない。

どうやらこれが限界のようだ。

レバーコラムマウントをコラム最上部へ上げてみた

レバーコラムマウントをステムよりも上部に取り付けてみた。しかしこうすると、そもそもの乗車ポジションが変わってしまう。乗らない前提で試してみる。

コラム最上部にセット。問題はハンドルバーの高さが低くなり、乗車ポジションが変わってしまうことだ。

見た目は悪くないが、乗車姿勢が異なってしまう。ポジションがこれで良いならこれも選択に入る。

あとは立ち漕ぎのときに、膝がレバーにヒットしない位置を探ってみる。と。

と、こんな感じになる。どうなのだろう。少し無理がある気がする・・・

ハンドルを右にしっかり切ると、ワイヤーが無理な方向へ動く。まぁハンドル切れないことないけれど、多分座った状態でペダリングするときに膝にワイヤー当たるよね・・・

クランプの向きを前後逆に取り付けてみた

どうにか良い方法は無いものかとネットを漂っていると、サイクルベースあさひさんのページが参考になった。

どうやら前後逆に取り付ける方法でも良さそうだ。

ということで装着し直す。

レバーを一番緩めた状態。
レバーを引いた状態。いい感じなのでは??

どうだろう。この取り付け方だと、今まで問題があったフレームとレバーの干渉、ワイヤーとフレームの干渉、立ち漕ぎの時に膝がレバーを蹴り上げてしまう問題、の3つとも解消できる予感がしてきた。

ワイヤーを取り付けてみると、ハンドル周りのワイヤー取り回しに問題は無さそうだ。

ということで次は実走。

再び実走、そして問題解決。

レバーコラムマウントを前後逆にして(これが正しい取り付け方?)走行してみた。

レバーコラムマウントを前後逆に取り付けることでシフトレバー(SL-7700)を5cm前方へ移すことができ、その結果立ち漕ぎで膝がシフトレバーに当たる事はなくなった。

これにて一件落着。今回のカスタムは一旦完成したと言っていいと思う。

レバーハンドルマウントとの比較を元にした使用感としては、初め上に書いたようにシフトレバーの操作性が元来のダウンチューブにマウントされているものにより近づいたような感覚で、変速にかかる余分な力が不要となる。

また、ハンドルではなくコラム部にシフトレバーを搭載する形をとることで、ハンドルがより軽くなったことがはっきり分かるレベルで違いが出た。これは重量の差やワイヤーの取り回しがうまくできているのかも知れない。

ハンドルがくるくるとより軽く回るようになった。とても良い。

逆に変速操作をする際に、手をハンドルから完全に離してコラム部を触らなければならない為、瞬間的に急な変速を要する場合にはディスアドバンテージだと言える。これはSTIではなくシフトレバー全般に言える事だとは思う。一秒を競うような場面で使用する機材では無いので個人的には問題にはなっていない。

気になるリヤシフトワイヤーの摩擦

ところで気になっていることがある。

レバーコラムマウント、レバーハンドルマウントに共通することとして、シマノ製シフトレバーSL-7700との組み合わせてではリヤ側インナーワイヤーが干渉してしまう。

リヤワイヤーの通り方。若干斜めになっておりワイヤーが摩擦を受けてしまう。
フロントワイヤーはまっすぐ通っているので無駄な摩擦を受ける事は無い。

操作の多いリヤ側のワイヤーだけに摩擦によるワイヤーの損傷のリスクが上がると言える。干渉する部分の構造はレバーハンドルマウントとレバーコラムマウントは同じであり、レバーハンドルマウントで走行5000km程でワイヤーの鋼線が一本切れていたことがあったことから、レバーコラムマウントでも同様の症状が起こる可能性はある。SL-7700以外のシフトレバーを使ったことが無いが、レバー〇〇マウントと相性の良いシフトレバーが他にあるのかもしれない。

まとめ

Dixnaレバーコラムマウントは、同じくDixnaレバーハンドルマウントと同じように、シフトレバーを楽しんで使用する為の良いパーツだと思う。シフトレバーの位置が変わるので、慣れるまでは色々と変速ミスが起こるけれど慣れてしまえば自然に手がシフトレバーを操作できるようになる。これもまた楽しい。

レバーコラムマウントとレバーハンドルマウントを使い比べた結果、どちらも良い製品だと言える。どちらかを迷ったら、好きな方を選んで間違いないだろう。どちらにもメリット、デメリットはあり、使い続けていれば身体が慣れてくるのでそう問題にはならないはずだ。

後日譚

しばらく使用した後の感想を書いていく。

使い始めの数日では、シフト性能とペダリングの邪魔にならないポジションを確立できたと思っていた。

しばらく使用をしてみると、シフト性能には満足しているが膝が時々シフトレバーに当たってしまう事が起こる事に気付いた。

普通に立ち漕ぎをするだけなら当たらないのだけれど、膝を内側に入れるように立ち漕ぎすると当たる。当てようとすれば当たるし、姿勢が乱れていると当たる事がある。そういう感じだ。レバーコラムマウントの取り付け方法にこれ以上変更の余地はなさそうな気がするので、ここまでのまとめをしておく。

レバーハンドルマウントとの比較

レバーハンドルマウントと比較してのレバーコラムマウントの利点は、以下の2点だと思う。

  • コラムにシフトレバーを取り付けることで、ハンドルが軽くなる事
  • シフトレバーの操作におけるワイヤーを引く動作で、体重を利用してレバーを押すことができるため、楽に変速ができる事

逆に欠点は以下の2点。

  • 変速操作で手をハンドルから一旦離す必要があるので、瞬時の変速操作が難しい事
  • ペダリング(立ち漕ぎ)でシフトレバーに膝が当たる事

デュアルコントロールレバーとの比較

なお、レバーハンドルマウントとレバーコラムマウントがデュアルコントロールレバーに比較しての利点は以下の通り。

  • 重量面やワイヤーの抵抗によるハンドル回転の重さにおけるハンドルの軽さを追求する事について、コスパが優れている
  • ダウンチューブにシフトレバー台座が無い自転車にシフトレバーを取り付けられる
  • シフトレバーの操作を楽しめる
  • 変速する度にハンドルバーから手を離すので、掌の荷重分散の機会が自然に増える

逆に欠点は以下の通り。

  • シフトレバーのフリクションモードだと、綺麗な変速操作をするにはテクニックが少々必要で慣れるのに時間がかかる
  • ブラケットポジションから手を離して変速操作をしなければならないので、変速操作に時間がかかる
  • ワイヤーが外装になるので、見た目はごちゃごちゃしやすい
続きの記事です

下の4つのサイズがOS 1-1/8インチ(28.6mm)、シルバーとブラック。

下の4つのサイズがSTD (22.2mm)、シルバーとブラック。

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