テンションプーリーの脱輪発生
リアディレイラーRD-5800のテンションプーリーの脱輪がしばしば起こるようになった。
写真のようにテンションプーリーからチェーンが外れてしまう。
走行距離は少なくとも10000km以上。
アウターギアでは脱輪せず、インナーギアを使うと起こりやすい。
脱輪の要因は、
- テンションプーリーの摩耗
- リアディレイラーのB軸・P軸の動きが渋くなっていること
- チェーンの伸び
等が考えられたが、チェーンは走行距離1,000kmほどなのでそれほど伸びてはいないだろうし、B軸・P軸の分解清掃をした後も同様の症状が続くので、原因はテンションプーリーの摩耗だろうと考えた。
プーリー交換
新品のプーリーを購入。
RD-5800であれば普通上のY5YE980を購入すると思う。
この度知ったのだけど、下のDYNA-SYS のプーリーセットY5XE98030もRD-5800に対応している。
(参考)Y5XE98030
対応モデルにはMTBコンポーネントに並んでRD-5800-SSと記載がある。
RD-5800(GS)は別のプーリーが対応している。
プーリーを新品交換すると、チェーンの脱輪は起こらなくなった。
無事解決。
摩耗したプーリーと新品プーリーを比較してみる
せっかくなので、脱輪が起こるプーリーの状態を計測してみた。
左がテンションプーリー、右がセンタロンプーリー。
上の列が新しい、下が古い。
比べてみると左列のテンションプーリーは特に摩耗がはっきり分かる。
プーリーをノギスで計測。
計測部位はプーリーの直径と、プーリーの歯の厚さ。
【結果】
新 | 旧 | |
直径(mm) | 42.0 | 40.6 |
歯の厚さ(mm) | 2.0 | 1.5 |
新 | 旧 | |
直径(mm) | 42.0 | 42.0 |
歯の厚さ(mm) | 1.4 | 1.0 |
結果、テンションプーリーは摩耗が進むと直径・歯の厚さ共に差が生まれるのに対して、センタロンプーリーは直径は変化せず歯の厚さは減っている。
センタロンプーリーは直径方向への力があまりかからないことが分かる。
RD-5800のテンションプーリーから脱輪が起こった場合に、新品の直径が42.0mmのところ41.0mm以下になった場合はテンションプーリーの替え時だと言えるのかもしれない。
まとめ
RD-5800のテンションプーリーがインナーギアで脱輪を起こすようになったので、プーリーを交換し症状は治まったので解決した。
摩耗したプーリーを計測すると、テンションプーリーとセンタロンプーリーでは摩耗の仕方が異なり、テンションプーリーの摩耗の程度で交換の必要性を判断できそうなことが分かった。
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