ロックタイト黒ゴム接着剤でeTrex30xの電源ボタン陥没を修理した記事。
動機
2024年5月、eTrex30x(1台目)の電源ボタンが陥没しているのを発見する。
最近は2台目eTrex30xをメイン機にしていたので使用頻度はそれほど高くなかったが、ブルベなどの遠征でサドルバッグへ予備機として入れていた。
サドルバッグ内部での圧迫で破損したのかもしれない。
防水性復活の為に修理することにした。
修理方法の検討
しばらく修理の方法を検討していたが、本体ボディ(おそらく中古品)は高価格で流通しており本体ボディ交換は断念。
ボタン部分の修理さえできれば良いので、良さげな接着剤を探すことにした。
近所のホームセンターで接着剤売り場を眺めていると、ちょうどゴム製接着剤が売っていたので使って見ることにした。
ロックタイト黒ゴム接着剤 製品説明
ロックタイト 黒ゴム接着剤。
【ゴム製品の接着・肉盛り補修】
耐水性が高く、屋外仕様に最適。
速乾タイプ。
接着後もゴムのやわらかさ。
【用途】
・各種ゴム製品 ・キャンバス布 ・皮革 など
長靴、胴付け長靴、農機具等、ゴム製品の補修に。
【使用方法】
①接着する両面を十分にサンドペーパーで荒し、ほこりなどを取り除き、キレイにする。
②接着剤をヘラ等で均一に両面に塗布する。
③指にべとつかない程度に乾かし、貼り合わせ、木づちなどでたたいて圧着する。接着強度は時間とともに強くなります。
④使用後はノズル先をキレイにふいて、キャップをしっかり締める。
【種類】
溶剤形接着剤
【成分】
クロロプレンゴム等29%、有機溶剤71%、メチルシクロヘキサン、酢酸エチル、メチルエチルケトン
【正味量】
100g
製品説明書より引用
ゴム製接着剤。
柔軟性が欲しい電源ボタンの修理なのでゴム製接着剤はうってつけだと考えた。
eTrex30x分解方法
eTrexの分解方法は色々なサイトで解説されているが、今回はこちらのサイト様を参考にさせていただいた。
必要な道具は、
- トルクスレンチ5と6
- 精密マイナスドライバー
の3点。
まずは本体固定のネジ6つをトルクス6で外す。
するとと本体が開ける。
基盤中央上部のネジをトルクス5で緩める。
パッキン類を取り外す。
次に精密マイナスドライバーで基盤側面を軽くこじって、本体から外す(揺さぶったり、メモリカード固定具を引っ張っても外れない)。
外した基盤には画面も付属している。保護のためにビニール袋へ入れておいた。
基盤側面に黒いプラ製ネジ穴固定具が嚙ませてある。無くさないように。
外れた本体側を確認する。
スイッチ部分を見るとゴムが外れて穴が開いている。
残っていた電源ボタンのゴム。これは再活用する。
電源ボタンはゴム片(5×4×4mm)等があれば加工し代用できる物なので、無くしてしまっても何かで代用し修理できるはず。
eTrex30x電源ボタン接着作業
ここからは接着作業。
まず本体に黒ゴム接着剤を塗る。
接着剤はゴムの性質によるのか伸びる。
納豆の糸のように細く伸びるので、周りを汚してしまった。
そこに電源ボタンのゴムを押し込むように乗せる。
だいたいの位置が決まればしばらく放置して乾燥させる。
(途中気になって触ってしまったが、逆に固定が外れてしまい失敗してやり直した)
だいたい位置決めができたら観念して触らず乾燥させた方が良い。
表から見たらこんな感じになっている。
防水性を高める為(隙間ができないようにするため)接着剤を追加する。
表側からも塗っておいた。
一晩明け、硬化が進んだ状態が下の写真。
触ってみると硬く仕上がっていて、思っていたよりも耐久性が期待できそうだ(この時点では少しべたつきが残っている)。
8割がた完成だと思ったので、組み立てる。
電源が付くか確認するとバッチリONできる。
その後表面から防水性アップの為、もう一度重ね塗りをした。
これで大丈夫そうに思える。
乾燥後、スイッチングを100回以上繰り返してみたが、特に異常・変化はないので、ひとまず修理ができたと考えて良さそうだ。
ただし、スイッチのクリック感は無くなり、ゴムの硬度によりスイッチングが硬くなってしまった。
塗布後24時間経過あたりで表面のべたつきは無くなり仕上がった感じがする。
まとめ
思惑通り電源ボタン修理ができた。
あとはロックタイト黒ゴム接着剤自体の耐久性の問題があるが、修理後の感触では割と強いと感じる。
仮に再び穴が開いてしまっても今回と同じやり方で修理できるので、eTrex延命には良い方法だと思う。
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