この記事は、payanecoさん主催のロードバイクアドベントカレンダー12日目寄稿記事です。
昨日は、じーにょさんのThe Japanese Odyssey 2023 参戦譚 ~Episode.2~でした。
今組みつつあるディスクブレーキ+ダブルレバー仕様の自転車(太いタイヤを装着でき遊びの幅を拡げるグラベルバイクみたいなロードバイクみたいなクロモリオーダー)に至る経緯をまとめた記事。
きっかけはCAAD12をダブルレバー仕様へ換装した事から始まる
ダブルレバー仕様の自転車を組むそもそものきっかけは2019年、CAAD12完成車に付属していたSTI ST-5800のシフトケーブル寿命の短さに不満を持ち、ダブルレバー仕様に換装したことだった。
換装の内容は、STIを外しブレーキレバーとシフトレバーを取り付けるというもので、STIをブレーキレバーに換えることで結果的に軽量化が図れた。
- ST-5800(STI:486g)から
- BL-R400(ブレーキレバー:254g)へ
STIからダブルレバー仕様に換装した感想(ややこしい)は、ST-5800を使っている頃には意識もしていなかったハンドルの軽快さが、CAAD12をまるで別の自転車に変えたような感覚があった。
逆説的にハンドル先端の重量が生むハンドリングのだるさに気が付いたことになる。
ハンドリングのだるさはその後のいくつかの自転車試乗により感じるところがあり、楽しい自転車であるための重要な要素にハンドルの軽さがあると思っている。
baruさんによる”モッサリ感”についての記事。禿同(死語)です。
ヤン・ハイネ氏著オールロードバイクレボリューションには、ステアリング軸よりも前方にかかる重量が与える旋回性能について記述がある。これが旋回性能、直進性のどちらに偏りを生むかは自転車のジオメトリにより変わるらしく、ロードバイクについては旋回性能を悪化させる方向へ働くことが多いようだ。STI等の重量増が旋回性能(ハンドルの軽さ)に影響を与えることが考えられる。
またハンドルとフレームを、抵抗の強めなブレーキ/シフトケーブル計4本で短くつないでいるのも、ハンドルの回転性を悪くしている(ダブルレバー仕様にした際のDixnaレバーハンドルマウントはケーブルの長さに余裕がありハンドルへの抵抗に影響が少なかった)。
BL-R400をしばらく使ったあとは、最後のケーブル式ブレーキ変速最高峰STI ST-R9100へ換装することにした。
ST-R9100の重量感
ST-R9100購入の経緯と動機については↑の記事でまとめてあるが、BL-R400(254g)からST-R9100(372g)へ換装したところ、重量の増加(ペアで118g)が数値上あるものの、意外にもハンドルの軽快感については悪くない(ケーブル4本による抵抗増加はあり、ハンドル回転性は悪化したが)。
しかし↓に書くブレーキ性能に納得がいかない結果に。
ST-R9100のブレーキ性能
ブレーキレバーBL-R400からST-R9100に換装した結果、一番ネックに感じたのはST-R9100のブレーキ性能の低さだった。
これは単純にブレーキレバー比の問題だろうと思うが、急坂でブレーキングをする際にブレーキレバーを握りなおさなければならないのは今も変わらずである。
100%のブレーキ性能を引き出すために握りなおしが必要なブレーキレバーでは、安全性に関わるし余計な手の疲れを生むので、ブレーキ性能発揮には余裕のあるレバー比が望ましい。
そのため、手が小さい&握力の低い人間(私は利き手握力40kg未満)にケーブルブレーキ式STIは合わないのではないかと思っている。
また、次に書くST-R9100のケーブル寿命の短さについては、内装シフトケーブルSTI共通の仕様なのだなぁと実感。
ST-R9100のシフトケーブル寿命
今までST-4600/ST-5800/ST-R9100の3つのSTIを使用したが、
それぞれのリヤシフトケーブルの寿命は
- ST-4600が9000km程
- ST-5800/ST-R9100が3000km程
である。
後者2つは内装シフトケーブルであり、STI内部のアールがきつい部分の摩擦によりケーブルがほつれて終わる。
前者ST-4600の寿命が長いのは、外装(触覚)によりシフトケーブルの負荷が少ないからだろう。
シフトケーブル寿命は、古い機材では9000km程持っていたのに新しい機材の方が3000kmに短くなっていることに、納得がいかずこの点でもモヤモヤしてしまう。
ST-R9100を使用した結果、明確になった優先順位
ST-R9100を1年半使った感想としては
良い点
- 軽い
- 手元変速が便利
良くない点
- ブレーキ性能が低い
- シフトケーブルの寿命が短い
と大雑把にまとめるとこういう具合である。
新機材がすべての面で旧機材を越えることはありえず、機能的なトレードオフの関係がいくつかあると思っている。
ケーブルブレーキ&シフト最高峰STIは便利で良いものではあるが必須ではない。
今の自分にとって優先順位が高いのは、
- ハンドル操作感の軽さ
- ブレーキ性能
- メンテナンス性
であり、ハンドルの軽さとブレーキ性能は自転車を操る楽しさに直結する部分であると思っている。
次の自転車のパーツ構成は・・・
次の自転車パーツ構成について、現状メインストリームの油圧ブレーキであればブレーキ性能は確保でき、油圧ブレーキの軽量なデュアルコントロールレバーとなると電動一択となる。
だが油圧電動の価格的な問題は残ったままであるし、Di2のうち安価な105グレードのSTI ST-R7170の重量(ペア)は423gなのでさほど軽くはない。
(ST-R9270やST-RX815など高位Di2油圧ブレーキSTIを、Di2を使用せず油圧ブレーキレバーとして使うのは何かが違う気がするので今のところは除外。変速用の基盤とスイッチを取り外してしまうという手もあるか?今後そうするかもしれない。)
ということで、拗らせ気味で偏屈な考えを元にパーツ選びをしていくと、機械式ディスクブレーキ+ダブルレバー仕様の自転車(太いタイヤをはけて遊びの幅を拡げるグラベルバイクみたいなロードバイクみたいなクロモリオーダー)を組んでいくことになったのであった。
オーダーフレームはどんな乗車感なのだろう。そして機械式ディスクブレーキの性能はいかがなものだろうか。まだまだパーツ選びの旅は続きそうである。
シマノさん、ドロップハンドルシングルスピード用油圧ブレーキレバー(軽量)を出してください。お願いします。
明日は、baruさんの水平ステムを使わずハンドルを下げる方法の検討です。
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