今年完走目標にしていたブルベ、BRM909近畿600km神戸(甲)いわゆる600VTを走ってきた話。
準備
今回も、門川彩雷さんとペアで走行する計画。
走行プランは基本的に彩さんが立てて、その道筋に沿って行動していく。
今回の600VTは、予定されていたコースの一部通行止めが直前に判明するなどで、9/9スタートのコースが最終9/7まで更新される状況(主催のかたやまさんお疲れ様でした&ありがとうございました)。
なので彩さんのプランニング作業も走行直前まで変更が相次ぎ、大変だったと思います。ありがとうございました。
個人的な準備は、着替え(お尻の痛み&異臭)問題を解決すること。
2か月前に出走したBRM701近畿600km明石では、完走できたものの着替えを持参せず汚衣装状態でゴール。お尻の痛みや異臭に悩まされた。
ドロップバッグ案もあったが、DNF時の対応や送付受け取り作業など不確定要素や手続きがストレスと感じるので、着替え一式を持参することにした。とはいえ、現在長距離ブルベで使用しているオルトリーブサドルバッグL以上の大容量バッグ導入はできるだけ避けたい。容量が大きくなるとそれに合わせて荷物も増えるだろうから。
今回は暑い季節なので汗をたくさんかいてウェアが汚れやすいが、反面ジャージやレーパンは薄いので携帯しても容量をあまりとらずに済む。
そこでグランジ モッテコ1000を導入。
モッテコ1000は、ボトルケージ(ナルゲン用)に積載ができる容量1Lのプラスチック容器。
これにジャージとレーパンを詰め込む。
入れてみると上下のウェアがジャストで入り、防水性はシャワーをかけても浸水せず水を入れてシェイクしても水漏れは起こらなかった。
耐久性(林道走行の衝撃で割れないか)のテストで林道笠形線(全線35km)を走行後下写真のようにキズは付いたが使用上は問題なし。
問題なさそうなので600VTライドに採用した。
モッテコ1000はグランジ ナルゲン3ゲージで自転車フレームに取り付けができる。
サイズ48フレームでボトルと併用するとギリギリ使用できる。
ボトルを完全に奥まで差し込めていないが、600VT走行中脱落することは無かった。
シングルボトルだけれど暑さ対策でハイドレーションをサドルバッグに括って運ぶ為、最大容量はボトルと合わせて2L以上。
ハイドレーションを使わない時間帯にシングルボトルで不安なシーンは、ジャージポケットにペットボトルを挿して携行した。
また簡易キューシートを彩さんが作成してくれたので、小さく印刷してトップチューブに張り付けてみた。
チューブ幅よりも印刷が大きくなってしまい乗車姿勢から側面が見えないが、パッと確認できるので便利だった。
他には400VTでは使わなかったウェストバッグを使うことに。これにはキューシートやブルベカード、サイフ、鍵等の貴重品一式を収納した。やはりウェストバッグがあると携行品の持ち運びがしやすく、ウエアの負担を感じないため快適であった。
コース
コースは兵庫県神戸市発、篠山を抜けて、京都府の美山経由で滋賀県朽木からおにゅう峠を上がる。その先は福井県小浜市の広域基幹林道若狭幹線(若狭林道)を走り、敦賀市から南下し一旦滋賀県の琵琶湖北端をかすめて長浜市へ。その後さらに東へ岐阜県の揖斐川沿いから南下して伊吹山地の南側関ヶ原を西へ進み再度琵琶湖へ戻り・・・と何回県境を越えるのかというコース。(数えてみると9回・・・)
さすが600VTという山岳、林道が織り込まれたアドベンチャーライド。
R10000申請対応とのことで累積標高8000m以上。
200kmの3000mUPを3回と考えると走れそうな気はしていたが、600kmは過去に1度しか走ったことがない。夜間走行の経験もまだ少なく眠気の周期や休憩とペース配分の加減が掴めておらず不確定要素が多い。
プラン的に、睡眠は無しで走りきるので仮眠用のアルミシート等は持参せず(天気予報が比較的良かったというのもある)。最悪の場合は輪行袋(未使用品)を使うつもりだった。
スタート前
いつものHAT神戸を4時スタートなので、1時半に起床し食事と身支度を済ませて2時半に自宅を出発する予定。
前夜は早目に夕食を済ます為仕事帰りに外食を使い、20時半に就寝したが23時半に一度覚醒しそこから2時間は睡眠が浅かった。
1時半に起床し、自宅で朝食(?)を食べてプロテクトJ1や日焼け止めクリームを塗り皮膚ケアをする。
2時半に自宅を出発し3時頃スタート地点近くの駐車場に予定通り駐車でき、スタート地点へ向かった。
HATなぎさ公園には既に何人かの参加者と主催のかたやまさんが既におられる。
受付を済ませてベンチで少しの間横になり目を閉じて体を休ませる。出走までの五日間程は睡眠時間が十分に確保できておらず少しでも休む時間が欲しかった。
ブリーフィングが始まりいよいよスタートが迫る。
この時をビビりながらも待ち望んでいたものの、いざ始まるとなるとあまり実感が無い。
スタートからPC1(125km)まで
検車で去年の200VTと今年の400VTでお会いした名刀ムラマサさんと軽く挨拶ができた。
検車が終われば順次スタートしていく。
予定通り彩さんと進むが、どうやら輪行を終えてから変速の調子がおかしくなったらしい。スタートから4kmは平坦と軽い登り区間で、そこでは大きな異常は無いように見えていた。
また彩さんは直前に風邪をひいてしまい、終始かすれ声だったのだが、声だけで体調には問題が無いという。
通勤路の再度山ドライブウェイの登り口に到着。
出始めの上りなので、ペースを上げないように気を付けて走っているとharusan、ムラマサさんと横並びになり、ヒルクライム自転車通勤トークをしながら上っていた。
まだ夜明け前なのでライトの明かりが無ければ基本的に暗闇なのだが、一緒に走るはずの彩さんの存在を感じられないのが気になった。
おかしいと思い、ペースを落として補給食を食べながら走っていると、チェーンとスプロケットのガチャガチャ異音を出して上ってくる人がいて、彩さんだった。
症状と状況を聞いたところによるとリヤ変速ケーブルのテンションが緩んでいるのだろうと思い、テンションボルトで調整をしてリスタート。リヤ変速の問題はこれでクリア。
見慣れた看板を慣れない早朝(4:45)に通過する。
平地と違いAlt200m以上の地域をしばらく走るのでスタート地点のHAT神戸との気温差を感じる。
R428を北上し、神戸市と三田市の境の辺りでペースがだいたい同じ2名の方と走ることになり、列車になったりばらけたりしながら進んだ。
天候が非常に良く気持ちのいい出だしである。
三田市の田園地帯では山の中腹に雲が溜まっている光景を目にすることができた。
珍しいのでパシャリと撮影。
涼しくて走りやすい。
体の方は心配な点があり、右膝関節の痛みがぶり返さないかということ。
再発を繰り返している腸脛靭帯炎なのだけれど、一応対策はしていることと、痛み止め(ロキソニンテープ)は携行している。
普段から若干の違和感を右膝に感じているので大丈夫だろうかと、明石600の時に序盤180km地点辺りで痛みがでて苦しんだことを思い浮かべながら走っていた。
三田市から篠山市へ入る境の辺りでリスを見かけた。写真に収めることはできなかったが、生野生(なまやせい)リスを目撃したのは生まれて初めてではなかろうか。
ふわふわのしっぽがピンッと立っていてシルエットが可愛らしい。
60km地点前後は200VTと400VTのコースと少し重なっている。7月に走った400VTの時、明け方に眠いながらも走ったことを思い出しながら坂を上って行った。
下り区間から篠山に入ると、今まで晴れていたのがウソのように霧に包まれた。
濃霧で眼鏡レンズに水滴が付いてしまい視界不良。
彩さんの方は、リヤの変速の調子は良くなったらしいが、フロント変速をインナーからアウターへ上げることが出来ず平地はインナートップでクルクルとペダリングをしている。直前にショップでケーブル一式の交換を済ませているようだが、このまま進むのは大変そう。
予定していたミニストップ篠山細工所店(69km)で朝ごはん休憩をとる。
おにぎり4つを買い、2つはその場で食べてもう2つは途中の補給食に携行することにした。
おにぎりはパールイズミ ツアーパンツの太もも横のメッシュポケットに入れて携行した。
このポケットは何気に便利で、終盤までおにぎりポケットとして活躍してくれた。
彩さんのSTIの作動を見ると、変速レバーが謎の引っ掛かりによってレバーが動かない。触っているとレバーを倒すコツみたいなものを見つけ、とりあえず走れる状況であることは確認できた。
リスタートすると南の方からランドヌール達が走ってくる。どうやら30分後スタートであるBRM909近畿600km神戸(乙) 日本海・瀬戸内海の参加者だろう。(甲)と(乙)は美山(115km)まで同ルートなのだ。途中TTバーのライダーには軽やかに抜かされた。
今回も走行で気を付けることは補給を欠かさないこと。たくさん食べないとハンガーノックで力が出なくなる。時間をかけずに炭水化物、たんぱく質、ビタミンなどをできるだけバランス良く摂りたい。
先ほどのコンビニで購入したちくわを83km地点で食べる。
ちくわはジャージポケットで携行するのに便利だった。
天候は穏やかで走りやすい。ハイドレーションを持ってきているが使う程の暑さではなく、シングルボトルで走れている。
100km地点、由良川沿い、大野ダムへ向かう道の気温計は26度。
この辺りで、下りがかなり速く登りはこちらの方が早い参加者と抜きつ抜かれつという感じで何度もすれ違う。
由良川沿いを30km程かけてAlt200mほど稼ぐ緩斜面が続く。九鬼ヶ坂という峠やアップダウンはある。
美山に入っているが、この辺りはロードバイクサイクリングのメッカなのだろうか。一般ローディ、親子ローディ、スポーツ自転車ショップや国体記念碑等も見かけた。
あたりは山深くなってきている。
PC1 (125km)からファミリーマート小浜遠敷店(205km)まで
10時頃PC1 美山かやぶきの里(125km)に到着。
4時発なので6時間で125km。良いペースだ。
といっても多くのVT参加者は自分たちより前にいる、と思われる。
楽しみにしていたソフトクリームを食べて体を冷やす。
少し休憩していると観光客が大勢集まってきた。
どうやら外国人の団体さんのようで、一気にトイレが埋まってしまった。
ここでは気になっている右膝周囲のマッサージを軽くしておく。若干の違和感が続いているが痛みが出るほどではない。150kmを越えても異常なければそのまま走れそうな気がする。
そうしていると、一人参加者が到着された。東洋フレームのCX-Dの方だった。
少しお話をしながら自転車を眺めさせていただく。眼福である。
リスタートしすぐ近くの湧水ポイント、”地蔵の湧水”に立ち寄る。
水貯めが普通の側溝のようなもので、草まで生えていたので飲むのにちょっと躊躇したが、美味しくいただけた。
頭から水をかけて冷却し、ボトルを満タンにした。
リスタートし、山岳区間へ入る。ここ(127km)から次の補給が望めるポイントはおにゅう峠を越えた先の小浜市(206km)になる見込みで、その間いくつかの峠を越える。
補給食はフロントバッグに十分積んであるためカロリー的な不安は無いが、この先の区間でトラブルが起こった場合脱出が大変そうだ。
まず一つ目の佐々里峠(Alt735m)へ向かう。
この道は京都府道38号で、佐々里峠を越えて南に進めば鞍馬から京都市街地へ抜ける、鞍馬街道らしい。
天候には恵まれていて暑すぎず、ロケーションは良い雰囲気。
一か所で二つの沢が分かれて流れているのが珍しいと思い写真を撮った。脇谷というらしい。
路傍の水を飲むことに慣れてしまい、上りの暑さでこういう水でも飲みたくなるが危険である。
どうやら一部10%を超えの坂があったようだが、脚が十分残っているのでそれほど苦労はなくピークへ到着。
ここでは年配の一般ローディの方と遭遇。話をしている内に勘づかれたようで、ブルベを走っているのかと聞かれ、応援の言葉を頂く。
一気に250mほど標高を下げたら、すぐに登り返しで200m程上がる。
日陰の多い林を進むのは涼しくて気持ちが良かった。
が勾配が上がると、暑さが堪えてくる。
山の中にいるが、林道ほど文化から離れている感じはしない。
美山から二つ目のピーク、能見峠(久多峠)に到着。
写真右奥の小屋(ではなく解氷剤置き場)で補給休憩をする。
彩さんは汗だくになっていたので、こちらもそうだったのだろう。
ここから一度下れば、その先はおにゅう峠へ上がる道に入る。
久多の村でたまたま見つけた自販機で補給ができた。山深く一つの村で自販機に出くわせばラッキーである。
リスタートし少し空間の広い村を針畑川沿いに進むと前方に一人参加者が見える。再度山ドライブウェイで別れた名刀ムラマサさんだった。
ここからは3人で進む。ムラマサさんはハンガーノックからの眠気が出ていたので少し仮眠を取っていた、とのことだが上りは良いペースで上がっていかれる。
標高を上げていくと一部10%越えの区間も出てくる等、脚を地味に削られていく。
雲が多くて助けられているブルベである。晴天になっていたら状況はかなり厳しい方へ変わっていたはず。
山側の地層が特徴的で面白く、垂直や水平や斜めや扇形になっている箇所等様々な層が見られた。
全面舗装により走りやすい道である。自転車乗りは我々ぐらいだが、バイカーが多かった。
14時過ぎ、通過チェック②のおにゅう峠に着。
Alt834mまで上がってきたが、それまでの2度のピークを越えて、というのが結構脚にきている。
ここを下ると小浜市のコンビニがあるが、若干空腹を感じていたのでここで補給を摂り下り区間で回復を図る。
地蔵堂があった。
↓速度注意の看板の方が進行方向(北方向)。
↓こちらが登ってきた南側。
眺望が良いのでバイクツーリングでは定番ルートになっていそうだ。
↓少し下った先のムラマサさんおススメの眺望ポイント。
振り返るとこんな感じで、舗装はキレイにされているが、アスファルトの上に石が多く転がっていて通行には注意が必要な区間も多い。
リスタートして次の目的地、小浜のコンビニの手前の湧水ポイントを目指す。
下っていくと上述したように石ころが転がっている区間が多く、10%弱の急な下り坂だ。
ムラマサさんは下りや荒れた路面の乗車が安定されていて、先に進まれる。
後ろを気にしながら下っていると、彩さんの姿が見えなくなった。おかしいと思い、引き返すとパンクしていて、すぐにムラマサさんも戻ってこられる。
石に乗り上げてしまったとのことで。タイヤを見ると複数個所穴が開いていて、彩さん持参ダクトテープのようなテープで各部塞いでいく。便利な小技だったので真似をしたい(タイヤブート代わりになりそう)。
ここでムラマサさんにタイヤを嵌めるコツを聞くことができた。パンク修理を終えて、リスタート。
目的地の湧水ポイント、鵜の瀬 給水所に到着。
時刻は15時頃なのだがまだまだ暑く、3人で水浴びと給水をする。
水を使うのに自動販売機でステッカー?300円を購入してくださいということだったが、自動販売機にお金を入れることができない。壊れているようだ。
本来予定ではトイレに行くポイントでは無かったが、ついつい使ってしまい時間をロスしてしまった。
ファミリーマート小浜遠敷店(205km)からPC2(304km)まで
鵜の瀬からファミリーマート小浜遠敷店へ20分程走って16時頃に到着し夕食タイム。
おにぎり2つとウインナー1袋とトロピカーナを摂って、おにぎり2つと即攻元気ゼリーを携行することにする。
そうこうしていると、使用後のタイヤを持った参加者が到達される。
お話を聞いているとさこっちさんで、おにゅう峠からの下りでバーストしたということ。やはりあの区間は難易度の高い下りだったのだ。
しかしタイヤ(クリンチャー)の予備を持って走っているとは、なんと準備の良い。
こちら3名はお先に出発し、広域基幹林道 若狭幹線(若狭林道)へ向かう。
コンビニから7km先に林道入口があり、開けた平坦区間は向かい風横風が強く吹いていた。
17時頃に林道入口へ到着。
舗装と砂利道が交互に現れる上りで、ロードバイクで走るにはちょうど良い。
海岸線からAlt300m程まで上がり、17時半ごろ通過チェック③若狭林道の展望台へ到達する。
この展望台近くの道が、ムラマサさんおススメの写真スポットでパシャリと撮っていく。
夕方の良い雰囲気が醸し出されている。
ここから先は5回程反復のアップダウンがあり、後半ほど路面状況が悪い。
夕方になり薄暗いのでヘッドライトON。
MTBerのムラマサさんは荒れた道でも下りがスムーズで後ろで走っていると良いペースで楽しい。
ワーキャー言いながら3人でグラベルを楽しんでいたが、ムラマサさん1度目のパンク。
3人で修理してリスタート後、6km先30分後にムラマサさん2度目のパンク。
今回装備にヘッドランプを入れていなかったのがこの時気づいたミスで、お二人はその点準備が良かった。常時ヘッドランプ(ヘルメット装着)は自分は不要なので、彩さんがしていたようにキャットアイ ヘルメットマウントブラケットをヘルメットに装着しておき、必要時のみVOLT800等ヘッドライトを手元ライト用ヘルメットランプとして使用するのが効率が良さそうだった。
単独で夜間に林道区間でパンクしていたら修理の作業効率はがた落ちだっただろう。
修理中に後から来たさこっちさんがチューブは足りているかと声をかけてくださった。チューブの在庫(?)もたくさんあるようで、この時のさこっちさんのイメージとしては完全にこうだった。
ちなみに今回3度のパンクで比較的苦労せずポンピングできたので、腕力の少ない(握力40kg以下)自分はやはりこのパナレーサー BMP-24AEZを推していきたい。
3度のパンクがあっても時間的には余裕がある状態なので、焦らずそれでも少し急ぎ目で先に進む。
若狭林道の後半は路面が緩くタイヤが埋まりやすかったり水流れで掘れている箇所もあり、最後の下り坂は荒れた舗装路でグラベルよりスピードが出る分難しい、という感じ。
何とか若狭林道を脱出し、補給ポイントのファミリーマート三方鳥浜店に20時前に到着。
おにぎり3つ、スモークチキンのようなチキンバーと、野菜生活を購入。おにぎり1つとチキンバーを食べるが、もうこの時間帯(20時前)になると食欲が低下し唾液が全くでない。気分的には深夜帯なのだ。朝1時30分に起床しているので仕方がない。
食べなければ途中で終わってしまうので、作業的に口に放り込んで水で流し込む。自動車に給油している気分だ。
リスタートし左手に三方五湖があるであろう暗闇を眺めながら進む。
軽いアップダウンを越えながら美浜から敦賀半島の通過チェックへ向かう。
この区間は速度の乗った自動車もまぁまぁ走っていて自転車では走りにくかった。
21時頃、通過チェック③馬瀬峠トンネル(268km)に着。
この先は敦賀市の市街地に入る。
気比の松原を通過したようだが、さっぱり気づいていないのか記憶にない。
そこを通過したらしい直後に、コーラを飲みたいっ!リクエストが後ろの彩さんから届いたので、コカ・コーラ自販機を発見し次第停車しコーラ補給をする。
夜なのに汗が引かない、と言っていた気がする。確かに涼しくは無く汗ばんでいる。
この時間帯から眼鏡のレンズにまつ毛が当たり、目の汚れがレンズに付着するようになってきた。レンズ中央についた汚れで正面を見て走れない。顔を少し横に向けてレンズの端で視界を捉えて走る。休憩ごとにきれいにするが一定の時間が経過すると同じように汚れてしまい、このストレスはブルベが終わるまで続く。
敦賀市街地では何かお祭りの後のようで、露店や人の集まりがあった。
おそらく氣比神宮例大祭・敦賀まつりだ。
賑わっている街をパスしてR8で滋賀県長浜市へ南下する。
Alt240mまで登りAlt100mまで下る。
下った先は琵琶湖北端だが走っているときは理解しておらず、琵琶湖が右手に見えた(と認識はしていなかったが何か暗い空間だと思っていた)辺りで賤ヶ岳トンネルを回避するルートをミスコースしているのにトンネル直前で気が付き、コースに戻る。
この道は、ビワイチの北端の軽いヒルクライムの場所だと、走行後に気が付き10年程前に走ったビワイチを思い出せた。
PC2(304km)からファミリーマート近江八幡白王町店(423km)まで
すぐ先のPC2セブンイレブン木之本インター店(304km)に23時前到着。
色々とトラブルがあったがここまで19時間程で来られている。
折り返し地点なので、この後の急な作業発生を無くすため、eTrex30xとVOLT800のバッテリー交換を済ませておく。
今回は彩さん発案により、使い捨てボディシート等で清拭した後にクリーム類を塗る、というお尻ケアを100km毎に行った。
このルーティンのおかげで明石600の時のようなお尻周囲のお肌のトラブルは減り、最後まで比較的痛みが少なく走れていた。
このPCでは3回目のお尻ケアタイム。欠かさず行う。
持参していたおにぎり2つを口に入れて購入した緑茶で流し込む給油作業を済ませて、チキンバーとアリナミンゼリーを購入し携帯する。
ムラマサさんがここで胃の不快症状を訴えるが、対処にてスッキリされた模様。
彩さんは変わらず淡々とこなしている感じがして変調は感じない。
ムラマサさんが彩さんについて、『タフやね。』と言っていた感想は全く同感です。
自分の体調は、頭が少しぼーっとしていて眠気が少しあった。全身の疲労的には、脚はもちろん疲労していたが、腕の疲労を強く感じていた。これはおにゅう峠と若狭林道の下りやグラベル区間で使ったためだ。食欲は変わらず湧かないし、ゴールまで湧かない予定。心配していた右膝関節の痛みは起こらず、このまま進める予感がしていた。
30分弱でリスタート。
この先は20kmで300mUPの緩斜面を上がり、全長3kmと長い八草トンネルを越えて岐阜県揖斐川町へ入る。
一つ前の峠、敦賀から長浜への緩斜面もそうだが、時間帯や疲労度の問題なのか上り坂をマイペースで上って、下りで待つ、という走り方が自分的には楽に感じていた。
どの辺りからだったのかは分からないが、淡々と一人で坂を上り続け始める。
後ろを時々確認して、離れつつはあるがヘッドライトが見えるので走っているのが分かっていた。
全長3kmの八草トンネルに入ると一直線の緩斜面がひたすら続き、時々自動車が後ろからパスしていく。後ろを見ると自転車のヘッドライトが見える。
トンネル内部で滋賀県と岐阜県の県境を越える。
ようやく長いトンネルを越えて下りに入る。補給食を摂りながらペースを落としてお二人を待つ。
10分ほど後に彩さんが追い付いてきて直後に雷が落ちました(気象現象ではなく)。
一方のムラマサさんは下りが速いのでゆっくり進んでいると合流されるだろうと走りながら待っていたが一向に現れない。
後からゆっくり来られるつもりなのかなぁと思い、先を進む。
揖斐川沿いは路面がかなり濡れていた。つい先ほど雨が上がったような感じで、路面からの水の跳ね上げでシューズが水没してしまった。
自分たちよりも先に進んでいた人だと雨の直撃を喰らったのではないだろうか。
揖斐川沿いを下っていくが、暗闇の奥いび湖(横山ダム)にかかる奥いび大橋を渡るのが非常に怖かった。もともと暗闇恐怖症、高所恐怖症なのか、明かりの無い真っ暗な夜の道と高い所が苦手なのだけれど、2点セットはきつかった(奥いび大橋は灯が点いていましたが)。
暗闇の水辺って何か不気味なんですよね。
不気味な暗闇の揖斐川から離れ、通過チェック⑤ファミリーマート揖斐川市場店(359km)に到着。
時刻は、日付が変わり9/10の1時半過ぎになっていた。ペース的には悪くない。
ここでおにぎり1つとウィンナー1袋を食べて、カフェラテでカフェイン注入。補給用の水と即攻元気ゼリーを携行する。
この辺りからおにぎりの給油作業がしんどくなっていた。食べられないことはないのだけど、おにぎりをもう食べたくない気持ち。かといってほかに食べたいものがあるのかと言えばそうでもない。食欲減退期に入っている。無理やり食べる作業はここでは続けられた。
ここで後ろから参加者(クロスバイク!)が一名現れる。
話を聞くとトンネルでムラマサさんらしき人がいたとのこと。
そういう話をしていたら、コンビニの店員さんから名前を聞かれて、ムラマサさんからスマホを見てくれ、という連絡があったと言う。
スマホを見るとムラマサさんからメッセージが入っていて、機材トラブルでDNFするとのこと。
何と律儀な方なのかと・・・。
残念だが先に進むしかない。
まだまだ暗闇でブルベは中盤。全身の疲労があるが体は動く。
キューシートに記載があった、道の駅池田温泉の足湯の誘惑を振り切って、梅谷越への旧道を進む。
150mUPの狭い山道で、勾配が10%弱がしばらく続く路面状況の良くないなかなかパンチの効いた道だった。
坂を下り、なんとなく見たことがあるような宿場町へ3時頃着く。
こちらは垂井宿というところらしい。旧中山道で、ここより西に進むと関ヶ原を通る。
昨年走った200km近江八幡の時に通過した関宿かと勘違いしたが、あちらは鈴鹿峠の東側、三重県亀山市でここよりもっと南だ。
ブルベのルート的にも、ここから進路を西へ変え中山道を走り関ヶ原を通過し琵琶湖へ進む。
中山道R21は深夜帯にもかかわらず交通量が多く、この時間帯に通過できていてよかったと思った。
途中醒ヶ井駅で彩さんの服薬休憩。風邪の症状が辛そうで、ずっと嗄声と咳が続いている。よくこの体調でこのきっついブルベを走っていると思う。全身倦怠感は無いと言えど、少なからず走行には影響が出ているはず。
4時半頃400km地点を通過。
ここからは琵琶湖沿いの平坦区間を走る。
追い風予報が出ていて楽ができそうでご褒美区間だと楽しみにしていた。
が、平坦区間は退屈で眠気が増して・・・という辛い状況に。
夜明け前のこの時間帯が一番弱いと自覚していて、同行の彩さんには申し訳ないがスマホで音楽を15分程かけて眠気を吹き飛ばした。
眠気はとれても退屈な区間であることには変わらず、休憩予定地のファミリーマート近江八幡白王町店(423km)が遠い。
早く着いてほしい一心で走っていた。
夜明けを琵琶湖で迎えたのは生まれて初めて。
ファミリーマート近江八幡白王町店(423km)からPC3(519km)まで
5時半ごろにようやく休憩ポイント、ファミリーマート近江八幡白王町店(423km)へ到着。
ここでは朝ごはん+着替え+お尻ケア+日焼け止め。
覚めたとはいえ、眠気や疲れで頭がぼーっとしている状態。
いったん全身をくまなくキレイにボディシートで拭き取り、クリーム類を塗ってきれいなウェアを着る。
それだけでリフレッシュした気持ちになれた。
食事面ではコンビニおにぎりに食傷気味で、おにぎりとケーキとバウムクーヘンとカフェラテを摂り、携行用にチキンバーを購入した。
この補給が失敗の始まりで、次の補給予定地は95km先のPC3京都府園部のコンビニで、この先95km移動する割には食事に油分が多く消化に良くない&肉類を摂っていない+携行食が少なすぎる(フロントバッグには他にもあったが不十分)。
ここではタンパク質と糖質をしっかりと補給すべきで、携行用のおにぎり等も購入すべきだった。
(カフェインを摂ろうとカフェラテに合わせたチョイスをしてしまったのが失敗でもあった)
この失敗に気づいたのは琵琶湖を越えて滋賀県と京都府の県境の山を越えたあたりであった(時すでにお寿司)。
ともあれ近江八幡の休憩ポイントでは色々作業が多かったにも関わらず滞在時間は40分程で済んでおり、朝を迎えた喜びがあった。
残り180kmなので早けりゃ17時頃にゴールできるんじゃ?という楽観的な気持ちでいたが、彩さんには首をかしげられた。そしてこの後痛い目を見るワタクシ。
すがすがしい気持ちでリスタートしようと、ハンドルを握ると鋭い痛みが左薬指の根本に走る。
握ったハンドルを見ると毛虫が一匹乗っている。安全ベストをハンドルにかけていたので、きっとベストに乗った毛虫がハンドルに移ったのだろう。
急いで手を洗い、彩さんから薬をもらって塗った。おかげで痛みは早く収まり困ることは無かった。
琵琶湖周囲は一般のサイクリストが多く、早起きをしたであろうフレッシュな脚でガシガシ踏んで平坦路を快走している姿を見て羨ましく思った。
こちらは既に満身創痍で、平坦区間でも30km/hは出ておらず、無理せず進む。
早く平坦区間が終われ!と良く分からない気持ちで7時頃辿り着いた琵琶湖大橋。
朝が始まったところだというのに昨日とは打って変わって快晴で、すでに暑い。
そして疲れた頭に堪える狭い歩道。
普段だとそんなことはないのだが、琵琶湖大橋の高さが寝ていない高所恐怖症の脳を刺激して狭い歩道を下るのがとってもスリリング。
必死に下り切って先へ進む。
琵琶湖から西へは京都の山岳地帯を越えてゆく。
1つ山を越えて京都府へ入ったところで上述した補給不足にぼんやりと気づきはじめ、目に入った自販機でカロリーを摂取しておいた。
その先にローソンがあったがパスしたのでそんなに緊迫感は無かったようだ。
左京区静市市原というところから賀茂川沿いの登り返しが始まった。
次のピークまで200mUP程度なのでそんなに気にしていなかったが、ピーク直前に10%以上の勾配区間が現れた。
すでに480km地点に到達しようとしていたところでこの勾配には笑いが漏れたが上れるものだ。
ピークを越えると幸い緩い下り勾配で休憩をしながら走ることができた。
また登り返しが始まり次は交通量の多いR162の緩い登りだ。
道がひらけている区間なので陽当たりが良く、とても暑い。
日陰を探して軽く補給休憩、自販機休憩ができるほどに時間的には余裕があったのでそれほど急がずとも大丈夫な状況だった。
少し下り進むとR162から離れて桂川沿いのR477に繋がった。
道幅も広くて自動車の通行はそこそこあるがまだ走りやすい。
ここは日吉ダムの上流部分で、先ほどまでの山間部とは違い川沿の広い田園地帯が広がっていて気持ちが良い。
この辺りからハンガーノックを起こしていたと思われ、力がどんどん出なくなっていた。
細かなアップダウン非常に辛く、しかし空腹感は無く、眠気がある。
心身ともにヘロヘロの状態で天若湖(日吉ダム)沿いの道を走る。
湖面との高さが50m程あるのだろうか、かなり高さのある橋をいくつか越えた。
そのうち一つの橋の真ん中で写真を撮りたいと彩さんが言う。
ビビりながら必死で撮った写真がこちらです。
寝不足や疲労により普段抑制できている高所恐怖症が解放されるようで、非常に怖い。
PC3セブンイレブン園部内林町店(519km)からゴールまで
命からがら日吉ダムから脱出して、待望の補給ポイントPC3セブンイレブン園部内林町店(519km)へ11時頃到着。
エネルギー不足を自覚していたのでおにぎり2つと緑茶とロースハムと飲むヨーグルトを摂る。普段コンビニの外で食事をする際、座り込むことは無いのだけれどこの時は座り込んで食べた。かなりの疲労困憊具合だった。食欲は相変わらずなく緑茶でおにぎりとロースハムを作業的に給油するが胃腸は元気な様子でちゃんと受け入れてくれる。
携行用おにぎり2つも購入しレーパンポケットに収納。
暑さが堪えてくる上、水分の運搬も合わせて考えるとそろそろハイドレーションパックを使うタイミングだったので、氷をハイドレーションに入れる。
お尻ケアも済ませて、彩さんがもう少し時間がかかりそうだったので、氷ハイドレーションを枕にして少し横になる。
10分後に彩さんが準備ができて声をかけてもらったところで、揖斐川のコンビニで出会ったクロスバイクの方が到着される。今回の600VTでVTシリーズコンプリートとのこと。さすがのツワモノでした。
暑くなっている中リスタートする。
(無理やり)お腹いっぱい食べたことと、少し休めたことで体に力が戻りつつあるのを感じるが、いったんハンガーノックに陥ると回復にはかなり時間がかかるのが経験上分かっている。
ここからはるり渓沿いの450mUPヒルクライムが始まる。ここを自転車で上がるのは初めてだと思うが、通ってみるとなんだか見覚えがあるような気がする。昔自動車で通ったことがあるのだろうか。
この登りで彩さんが幻覚の前兆が起きている、と言っていた。さすがの彩さんもここまで来るとお疲れの様子。進行に問題なさそうではある。
勾配的には10%未満でほどほどの坂道なのだが、満身創痍の身にはよく堪える。
気持ちよさそうな沢沿いを進むので、頭を沢に突っ込もうと提案したが却下されてしまった。頭突っ込んでたらゴクゴク飲んでいたに違いない。
るり渓沿いの登りはじめには沢遊びができる場所があり、ピーク付近にはリニューアルされたキャンピングスペースがあり、この付近は休日レジャーの家族連れが多くいた。
途中るり渓に来た証拠写真を撮ったが、もはや自分の自転車を撮るのが面倒なほど疲れていたのだろうなぁ。
るり渓越えて京都府から大阪府へ入る。
R173の長い下り坂、ジェットコースター区間で本来最高に気持ちいいはずなのだが、例によってここでも見晴らしのいい高架橋が怖くて仕方ないが、止まるわけにもいかないのでそのまま進んだ。
下りきると能勢町で、なんだか見覚えのある風景に出くわす。
今年の200VTで憂き目を見たコンビニだった。
600kmの規模の大きさを感じながら進むと、200VTと同じルートが始まる。
200VT(後日トレース)の時よりも数倍の疲労感を抱えながら、兵庫県猪名川町へのアップダウンを越える。
『こんな急な坂、ここにあったっけ・・・??はぁはぁ・・・』
と息も絶え絶え、見たことあるような無いような道を進む。
園部から猪名川まではたったの40km弱なので楽だと思っていたが、上りが思っていたよりもきつい。
14時頃、PC4セブンイレブン猪名川パークタウン店(556km)へついに到着!
残り50km程あるが、なぜだかここに来ると地元感があって半分ゴールしたような気持ちになる。
まずトイレに入り出ると、天候が急変し雷雨になっている。
天気予報を見ると40分後には雨が止む、ということだがこれから進む宝塚の方角は雨が止む気配が無さそう。50kmを5時間程で進めばよく、時間に余裕があるので雷が遠ざかれば進もうという感じになった。
前のPC園部のコンビニでたくさん食べたおかげで、補給はそれほど必要としている感じはしなかった。補給はシュークリームとカフェラテを食べて、携行用のおにぎりを購入する。
雨が降っているが水分確保のためハイドレーションの氷400gも追加した。
レインジャケットを着て、暑くなれば脱ごうと言い雨の中リスタート。すると走り始めて5分もたたないうちに雨が止んでしまった。雨が止むとすぐに暑くなり、上り区間スタートの交差点でレインジャケットを脱ぐ。レインジャケットを着たから雨が止んだ、と前向きにとらえて進む。
雨上がりのアスファルトからは早くも蒸気が立つ程の熱気。
いつもの十万辻への上りは、彩さんは普段よりも長く感じると言っていた。
雨上がりの十万辻をスリップ等に気を付けて慎重に下り、下りきったところで自販機休憩をする。
ここからはいよいよラスボス六甲山頂へのヒルクライム。ヘトヘトではあるが気持ちは高まりつつある。
ルート的には、宝塚から蓬莱峡→盤滝峠道(ハニー坂)→東六甲だが、満身創痍で上って行くような道ではない。
蓬莱峡はいつも通り自動車の通りが多く、気を遣いながら進む。上がるにつれて天候が怪しくなってくるのを感じる。暗雲が空に広がり、どこかの雷鳴が聞こえる。天気予報を見ると雷雲は六甲山よりも北や東に位置しているようで、落雷の恐れは少なそうだ。
蓬莱峡のヘアピンカーブ区間を越えてからの直進がいつもながら長い。
船坂交差点から盤滝峠道に入るが、この手前から雨が降ってきた。
変わらず遠くで雷鳴が響いている。
盤滝トンネル(有料道路)の高架の下で補給休憩をとる。ここで再度ハンガーノックを起こすと辛すぎるので、食欲は無いが先ほど買ったおにぎりを給油する。
雨は降っているが上り区間に入るのでレインジャケットを着る程でもなくそのまま進む。
ハニー農場跡の10%越えの激坂区間は辛い。立ち漕ぎをして進もうとするが脚の持久力残がほぼ空なので、持続できない。仕方ないから座ってトボトボ5km/h程で上がる。
盤滝峠道の真ん中から終盤辺りでランナーの集団と出くわす。下りは抜いて上りは抜かれるw
ラストの東六甲の上り区間に入ると、前回走った400VTの時は朝だったので自転車乗りが多くいたなぁ、と思い返す。
今回は夕方で天候も悪いので自転車乗りの姿を見ることは無かった。
東六甲は10%前後の区間が2km程続き、ひたすら我慢をしながらえっちらおっちら進む。
よくこのルートを逆瀬川ルートというが、道沿いに流れている川は仁川で・・・とか何とか言いながら、標高を上げるとまた天候が怪しくなり本降りの雨が始まった。
幸い宝殿I.C.を越えたあたりだったので、少し先にあるトンネル(鉢巻山トンネル)まで進んでレインジャケットを着なおして先へ。
六甲山頂ほとりの一軒茶屋を左手に見てそのまま進む。ここからは軽いアップダウンを繰り返した後に下り区間に入る。
辺りは大雨(土砂降り)+完全に雲の中で濃霧の状態。ライトを点けたところで視界が確保できる状態ではなく、2~3mの視界を何とか保てている区間もあった。後ろにいる彩さんのライトも確認しながらセンターラインを頼りに進んだ。
多少の豪雨に打たれてもVTを走っている感じがして、ゴールがすぐ近くにあると思うと精神的な余裕は保たれていた。
下り区間ではスリップしないように慎重に走り、標高を下げると次第に濃霧から霧に変わり雨もやむ。
18:00すぎ通過チェック⑥の六甲ケーブル山上駅(594km)に到着。20時ゴールまでは時間的に余裕がある。
山頂ゴールではないし、今から表六甲ドライブウェイを下るのでまだ気は抜けないが、かなりの達成感。
少し補給をしてリスタート。
ここからの登り返し区間は立ち漕ぎでしばらく進めた。(疲れとは一体・・?)
雨上がりの表六甲ドライブウェイを慎重に下る。ここはいつもながら腰が痛くなって辛い。
ゴールPCセブンイレブン神戸六甲登山口店に到着し19時ジャストのレシートをゲットする。
ここでは補給ではなくて楽しみのある食事をしたかったので、イートインでカレーパンとホットコーヒーを食べて一服。ゴールした安堵感と疲労の余韻に浸りながら少しゆっくりしながらブルベカードの記入をする。レシートの紛失や写真の漏れが無いことを確認できてほっとした。道中精神的に余裕がなくこの作業ができていなかった。
主催の待つ5km先のゴール受付、葺合公民館へウィニングラン。
直前の岩屋交差点の2段階右折が危険すぎて困った。ここは歩道橋を通るのが良さそうだ。
春日野の交差点直進もできなかったので左折し迂回してゴール受付へ到着。
ゴール受付で無事認定を受けられ、メダルとサコッシュをゲットした。
途中で着替えたので今回は汚衣装はマシ。しかし体にまとわりついた汚れを落としたいし眠りたいのでHATなぎさの湯へ向かってゆっくりしてから帰宅した。
まとめ
今年の(実は去年も)完走目標にしていた600VTを無事走り終えられた。
事前の走行計画、走行中の指示等は彩さんから出ており、一人の力ではなくペアだからこその完走であったと言える。実際、計画などをしてくれる人がいると走行に集中できて疲労が少なく済んでいるだろう。
反面トラブルは人数が増えるほど確率が高まり、今回のような難コースでは実際いくつものトラブルが発生した。トラブル対処についてもチーム力でカバーできる面もあるが時間的なロスは大きい。
個人的には、最近のブルベでは難易度関係なく痛い目にあったり、DNFが起きやすかったり、日程が合わずDNSになったり、となぜだか色々ありすぎてここまで辿り着ける気がしていなかったが、経験、技術、機材、フィジカル、メンタル、調整、等色々なものがまとまって到達できた気がしていて、次何かに向かう時の良い経験になったと思う。
これで今年は初のSR取得となった。年度初めからそれを目的としていたわけではなく、目標はこの600VTだったので完走してのSRは価値がありうれしい。
↓今シーズン完走した3ブルベ記録↓
コメント